獣医師日記

慢性的に形のある軟便に鮮血が付着することが続く11歳のミニチュア・ダックスフンドの確定診断をするために大腸の内視鏡検査を行いました。
結果はミニチュア・ダックスフンドに見られる特有の疾患で、炎症性結直腸ポリープでした。症状は大腸性下痢で、しぶり、血便、粘膜便などです。
同様の症状を表す病気として中高齢の犬では腺腫(良性)、腺癌(悪性)などの腫瘍性病変などがありますが、ダックスフンドの場合は炎症性ポリープの発生が多いようです。
ポリープは、肛門付近に発生すると触診で発見できますが、指で届かない部位に生じると発見が難しくなります。
大腸炎の治療に反応が悪かったため、全身麻酔下での内視鏡検査を行い、一箇所に腸半周に渡るポリープを確認し、組織の採取を行いました。採取した組織の病理組織検査を行い、本疾患の診断が確定しました。
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治療には内科療法と外科療法があります。
ステロイド、免疫抑制剤などによく反応するといわれているため、内科療法から治療を始めています。
しかし、難治性で内科療法の反応が悪い場合は外科療法が推奨されます。
ある研究ではステロイドとシクロスポリンを使用した免疫抑制療法での反応率は80%で、中には抵抗性を示す例もあるようです。
反応が良いことを願いながらも、しっかりと今後の経過を診て行こうを思います。