獣医師日記

明けましておめでとうございます。
新年早々、いきなりがんの子のお話です★
ナニ恐ろしいものを載せとんのじゃ(;一_一)とツッコミが入りそうですが、年末最後の診察でお会いしたときに、がんが取り除けていいお正月を迎えれそうですと飼い主さんと一緒に大喜びしたので今年初めての自分のブログに書かせて頂きました。

15歳近い高齢で、肛門周囲腺癌の手術を頑張っていただいた子です(^。^)y-.。o○

※血が苦手な方はここから先は見ないほうがいいかもです。

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お尻がぼこぼこして血まみれなのがお分かりでしょうか?
実はこの腫瘍、肛門の10時と2時方向にできたでっかい腫瘍が破裂して出血しているのです

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近寄ってみるとこんな感じ(>_<)
高齢なのでかかりつけ医で手術しない方向で、といわれてずっと治療されていたそうですが、常に部屋中血まみれ、おしり痛そうで何とかならないでしょうか?とセカンドオピニオンを求めて来院されました。
肛門周囲腺癌や腺腫は高齢の男の子(特に未去勢の)に多い疾患です。
残念ながら治療は外科手術(腺腫だけなら精巣摘出でもある程度効果があります)しかなく、内科治療にはほとんど反応してくれない疾患です。止まらない出血とジュクジュクはわんちゃんにとっては本当に不快なものでしょうし、腎臓や心肺機能が丈夫ならぜひとも外科治療ですっきりさせてあげたいところです。ちなみに今までに自分がこの癌で手術させて頂いた最高齢の子は19歳でした….

今回の場合は腫瘍のサイズがかなり大きく肛門括約筋に腫瘍が食い込んでる可能性もあったので、術後に傷がくっつきにくい可能性もありどうしようか悩みましたが、来院された時点でかなり貧血が進行していたのでもう待たない方がいいでしょうとの判断で手術させて頂くことになりました。

まず左の腫瘍

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次に右の腫瘍

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この左右ふたつが肛門周囲腺癌でした。もうひとつお尻の下に小さな腫瘍があったのですが、そちらは腺腫でした。

実はここからがまた大変だったのですが、とても傷の治りが悪い(>_<)

もともと肛門周りは便からの汚染菌が多く治癒が一筋縄ではいかないことも多いのですが、上手くいけば3日ほどで退院させたかったのですが、しっかり傷が落ち着くまでお母さんにお願いして預からせていただきました。
治癒過程はこんな感じ(いちばん状態が落ち着かないときの画像撮り損ねてます(;一_一)

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ここまで来たら一安心ですヽ(^o^)丿

心配していた術後の排便障害もなく、今は肝臓と甲状腺の治療の経過観察に来ていただいている状態です。飼い主さんも本人も、笑顔でお正月が迎えられて本当に良かったです♡

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フルフル