パル日記

2017.07.26

マダニ感染症 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について(>_

ネットやテレビのニュースでご覧になった方も多いと思われますが、野良猫を保護しようとして咬まれた女性が10日後に死亡した原因が、猫にかまれたことで重症熱性血小板減少症(SFTS)ウイルスに感染したせいかもしれないという報道がつい最近ありました(>_<)
この女性が亡くなったのは去年の夏で、残されていた血液を研究しているうちに最近SFTS感染していたことが分かったようです。

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現時点ではこの野良猫ちゃんがSFTSに感染していたかどうかは検査されてなく証明はできてません。
ダニの咬み傷はとても小さく、また咬まれている最中はかゆみを感じないため、亡くなった女性が野外のダニに咬まれて感染した可能性も十分考えられます。

猫を飼っておられる方、保護されてある方、また猫を飼われていない方々もマダニへの正しい対処法を知って、冷静な対応をお願いします(>_<)

SFTSウイルスに感染しないためにはまず
①ヒトがダニに咬まれないようにすること
②外出するペット(犬、猫)を飼われている場合は、ダニの予防薬を用法容量をちゃんと守って使用すること
が大事になってきます。

感染源となるマダニは屋外にいるもので、よく室内にいるアレルギーの原因となる目に見えないダニ(いわゆるハウスダスト)からはウイルス感染しませんのでご安心ください。

たまたま先日、テレビでダニ感染症に関する特集が放送されてましたので画像載せてみます。山に行くとき、草むらのわきを通るときは足元からダニが這い上がってくるので、足元をガードすることが重要になります(足元や服の裾に虫よけ(ダニ忌避剤)をスプレーすると完璧です★

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ちなみに同じテレビで蚊の特集もされていたのでそちらの画像も(;一_一)

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※先日飯塚パル動物病院勤務の時に、心配された猫ちゃんの飼い主さんから相談を受けたので上記のような内容でお答えしてます。

SFTSウイルスは2011年に中国で、国内では2013年に(発症は2012年)はじめて患者が見つかったばかりの新しいウイルスです。
山口県の病院で最初の人間の患者さんが出たときに、山口大学と東京農工大学の獣医師の先生方がウイルス分離・遺伝子解析をしてSFTSウイルス感染症を確定したことでよく知られています。

現時点では犬猫が発症したと思われる場合は、このウイルスの検査は国立感染症研究所に問い合わせることになっています。
SFTSウイルスに関しての詳しい情報をお知りになりたいときは、厚生労働省のホームページ『SFTSに関するQ&A』によくまとめられているのでそちらを参照されてください。

フルフル