パル日記

2017.06.30

椎間板ヘルニア(>_

まったくもって私事ですが、つい先週うちの柊が椎間板ヘルニアになりました(>_<)

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ひとくくりに『椎間板ヘルニア』とよく聞く病名ですが、実は椎間板ヘルニアはグレード(病気の程度、段階)によって治癒率、治療法が全然違ってくる病気です。

いちばんよく見かける胸腰部の椎間板ヘルニアで説明すると
グレード1:痛みのみで麻痺が無い状態。歩行可能。
グレード2:歩行可能だがフラフラ歩く。
グレード3:麻痺が出て、後ろ足を引きずって前足だけで歩く
グレード4:3の症状に加えて自分の意志で排尿ができなくなる
グレード5:最も深刻な状態。深部痛覚消失(後ろ足の指の間をつまんでも痛みを感じれない)

グレード1,2は内科治療(お薬や点滴、注射)と安静がメインの治療法になりますが、グレード3以上は手術がいちばん治癒率が高い治療法になってきますのでCTやMRI撮影で病変の部位や、手術可能な状態かを判断する必要が出てきます。

柊は数年前にもグレード1の椎間板ヘルニアやっていて今回再発になりますので、今回の症状的にはグレード2になります。

土曜の晩に帰宅してみたら痛みでうずくまってほふく前進していたので、あわてて薬飲ませて一晩絶対安静。翌日日曜日に出勤するときに連れて行って血液検査とレントゲン撮って、そこから内科治療と安静と関節炎の注射(けっこうひどい関節炎持ちなので)が効いて月曜日にはだいぶ痛みが減って普通の生活がおくれるようになりました(・。・)
あと2週間は油断せずに安静にしないといけませんが、ちょっと安心しました(>_<)

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蛇足になりますが、椎間板ヘルニア様症状がでる病気は他にもいろいろありまして、注意深く飼い主さんのお話を聞いたり、わんちゃん本人の様子をしっかり見て検査しないとホントの病気を見失ってしまうこともあります。

過去には椎間板脊椎炎(背骨に細菌感染が起こって骨が溶けてくる病気)、脊髄腫瘍、脳炎、脳腫瘍、心臓腫瘍、などで同じ症状が出たことを診たことがあります。
椎間板ヘルニアかな?と思っても血液検査、レントゲン検査、場合によっては心臓エコー検査をすることもあるのは他の病気との鑑別(区別)をしっかりするためだとご理解ください。

ちなみに6月は椎間板ヘルニアの発症が多い月でした(>_<)
グレード5の患者さんにふたり遭遇しまして、幸いふたりとも手術後、自力で歩いて退院してくれたので本当に嬉しかったです。緊急手術をお願いした院長、二宮先生、そしてMRI検査してくださった海ノ中道動物病院の杉山先生に感謝します♡

フルフル