獣医師日記

先日、セミナーの帰りに博多駅に寄ったのですが、街もだいぶクリスマスな雰囲気になってきましたヽ(^o^)丿

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パルも待合室にクリスマスの飾り付けをあちこちしましたので、どうぞ雰囲気を楽しまれてください。

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さてクリスマスのお楽しみのひとつといえばクリスマスケーキです。
いまはワンちゃんねこちゃん用のケーキも売っているとこがあるようで、家族と一緒にペットもクリスマスケーキを味わう楽しみがあるようです♡
ただ、ワンちゃんたちの中には体質的にお腹が弱かったり、食事アレルギー持ってらっしゃる方もたくさんおられるかと思います。
食事アレルギー持ちの人間のお子さんもそうみたいで、お祝いのケーキやおやつを買うときは体に害のない成分が入ってないかどうか、吟味するのにとたいへん苦労すると聞いてます。

そういうデリケートなワンちゃんにちょっとお勧めするのが手作りケーキです(^o^)/
うちの子のバースデーケーキを作った時のレシピを参考までにご紹介しますね。

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パンジーとビオラのお花のケーキ♡です。

材料はHills a/d 缶の土台に動物用ビオスリーを茶こしでふるって真っ白にデコレーションしています(^。^)y

パンジー、ビオラは食べられるお花ですが、市販の切り花や、植木鉢で売ってある花は保存剤や農薬がかかっている可能性があるので、必ずご自宅で2週間以上育てた無農薬のお花か、エディブルフラワーという食べられるお花(スーパーなどでおしゃれサラダ用などに売ってます)をお使いください。

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黄色いビオラとミントのケーキ♡

材料は前述のa/d 缶とロイヤルカナンのセレクト缶を半量ずつ混ぜて練って形作りました。
ミントはご自宅で栽培されているものがいちばん理想的ですが、スーパーの野菜売り場のシソとかきざみネギとかカイワレ大根売っているコーナーあたりに売ってありますので手軽に手に入る材料です。

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これがいちばんクリスマスっぽいかもしれません(^o^)/今年作ったフルーツケーキです。

土台はロイヤルカナン消化器サポート缶に、お腹が弱い子用のサプリメント、ミルク味のペットIgGをふりかけてオフホワイトにデコレーションしました。 
緑の柊の葉はキウイフルーツ、黄色い星はバナナ、赤い実はリンゴの皮の部分をつかってます。
今の時期百円均一ショップに行くといろいろなクッキー型が売っているので、それを使って果物をくりぬいてみました。ちなみに柊の葉はハリネズミの型のギザギザのところを利用してくりぬいてます。
くりぬいた後は大量の果物の切れ端が出ますので、ヨーグルトに混ぜるかホットワインに漬け込むかして飼い主様が残さず召し上がってくださいね(^。^)y-.。o○

このケーキのアイデアのもとになった市販のケーキは着色したゼリーで星やハートを作ってましたので、色つきの砂糖なしのゼリーをつくってくりぬいてみたり、牛肉豚肉アレルギーある子のためには寒天ゼリーでチャレンジしてみるのも楽しいかもしれません♡

フルフル

今日は私が手術させて頂いた中でも一番小さい患者さんになるのではないでしょうか(>_<)
800gの子猫ちゃんの腹壁尿道ろう形成術をしたのでご紹介します♡

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ボールペンよりちょっと大きいだけのこの子猫ちゃん、保護されてきた時点で、交通事故か何かの原因で骨盤骨折しており、おしっこがほとんど出ない状態でした。

造影してみると骨盤部尿道が糸のように細くなり、膀胱におしっこがパンパンに貯まって出なくなってます。おそらく事故による骨盤内尿道の損傷、もしくは狭窄と思われますが、このままではおしっこが十分に出なくて2~3日で急性腎不全を引き起こしかねない状態です。命にかかわる状態なのですぐ手術することになりました。

下の画像で赤矢印のところが尿道狭窄部です。(青点線は膀胱、黄矢印は骨折部)
(※医療関係者の方、私の手が映り込んじゃっているのはご勘弁を(ToT)子猫ちゃん小さすぎて、手まで防護できなかった…)

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尿道の変更術を行う時のひとつの目安として、狭くなっているところが骨盤の閉鎖孔というところの尾側であれば本来のおちんちんの位置である場所に会陰尿道ろう形成術で尿道開口部を作ることができるのですが、この子は何回か造影撮影してみたところ狭窄部が閉鎖孔よりも頭側でかなり奥の方だったので、下腹部に尿道の出口をつくることにしました。

※これから先手術画像になります。血が苦手な人はご注意ください!!

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ジョンソン綿棒とほぼ同じ太さの尿道が左側に見えます。手前にグレーに見えるのがパンパンになった膀胱です。このやや奥側で尿道を切断し、下腹部に新しい尿道口を作成していきます。

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↑尿道を切断したところ。勢いよく尿が出てきてます。

↓今切り離した尿道断端を下腹部の皮膚に孔をあけ縫い付けていきます。

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この子は排尿をコントロールする膀胱括約筋が障害されてませんでしたので、手術後は自分の意志でおしっこをすることができました。今はまったく普通の生活が送れているそうです(^。^)y-.。o○
フルフル

先々月にさせて頂いた脾臓腫瘍手術の紹介です。

私たち人間やわんちゃん、猫ちゃんのお腹の中には、肝臓の左下、胃にくっつくようにして脾臓という臓器があります。正常であれば脾臓はヒラメやブーメランによく形が似た薄く長い臓器です。
この脾臓は悪性腫瘍や血腫、結節がとてもよく発生する臓器なので、ひとたびそれらの病気になると恐ろしい程ボコボコになったり、巨大に腫れあがることがあります。
また破裂することもよくある腫瘍なので、脾臓に2センチ以上のしこりを見つけた場合慎重に治療計画を立てないといけません。
しかもここにできる腫瘍は大きくなるまで症状は出ないことが多く、また一旦症状が出た場合、輸血が必要なほど重篤な状態に陥っていることも少なくありません。調子をくずしたワンちゃんのお腹をエコー検査していてコレに遭遇するとゾッとする腫瘍のひとつでもあります。

今回の患者さんは14歳4か月のビーグルちゃん。
元気食欲はぼちぼちだが、おしっこが出にくいとのことでいらっしゃいました。
もともとぽっちゃり体型ではあったのですがどうも以前にくらべて、とくにお腹周りがBIGになってるな…..と思いつつエコー検査してみると、とんでもないものが見えます(>_<)

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これはほっとくわけにはいかん!と2日後に手術させて頂きました。脾臓以外の他の臓器にもなにか問題ないか精査するためにCT撮りましたので、上のエコー画像と下のCT画像をみくらべてみてください。

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緑に十字で線引いているとこが脾臓腫瘍です。最大直径が15.9㎝もあります(>_<)

※ここから先は手術画像になります。血が苦手な方は見られない方がいいかもです。

手術前に毛刈りをしているところです。外から見てもおなかパンパンになってます(>_<)

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おなか開けて脾臓を摘出しているとこです。
順調に摘出しこの後、ここ数年気になっていた皮膚のいぼ8個も摘出して無事手術終了しました。

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14歳4か月という高齢のわんちゃんとしては術後の経過もよく、順調に回復しれくれたので安心しました。本人もお腹が軽くなったせいかものすごく元気に若々しくなってます(゜o゜)
そしてとても嬉しいことに、今回の脾臓腫瘍は悪性のものではなく骨髄脂肪腫という良性腫瘍でした(^○^)脾臓にできる恐ろしい悪性腫瘍ばかり治療している自分としてはとても嬉しかったです。

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フルフル

 

 

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飼い主さんからハロウィーンベア頂きましたヽ(^o^)丿

 

なんと手作りだそうです。ものすごく可愛いです♡
私も負けないようにお針の腕磨かねば☆

フルフル

 

よくネットとかで見かける、ドックフードやキャットフードのお皿の中に頭突っ込んで寝ている可愛いわんちゃんや猫ちゃん♡

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お腹いっぱいでいかにも幸せそうですが、最近、おんなじように寝ている人間をうまれてはじめて見たので思わず撮影☆

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お弁当箱に頭突っ込んで寝てます(゜o゜)
疲れてたのかな?

フルフル

 

2017.10.09

Trick or Treat!!

看護師さんたちがいつも猫たちとかぶりものでふれあってていいな~と常々思っているフルサワです(^.^)/~~~
柊だと市販のガチャガチャかぶりものでは頭のサイズが合わないので作ってみたのですが、ついでに他にもいくつか作ってみたので、せっかくならハロウィンコスプレコーナーにしちゃえ!というわけでこの連休中に飾り付けしてきました(^○^)

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この場所は自動受付の左側をみたらなんとなくわかると思います♡
ここで写真撮影できるようにいろいろ工夫してますので恥ずかしがらずにぜひチャレンジしてみてください(^o^)/
こんなのやあんなのが置いてあります ↓

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ただどうしても恥ずかしいってシャイなあなた、駐車場の車の中や、トイレなんかにもかぶりもの&マント持ち運んでいって撮っていただいて大丈夫です。でもご自宅に持って帰るのだけはご遠慮くださいね♡一生懸命作ったので。

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フルフル

最近手術のブログをごぶさたしてて申し訳ありません。手術が少ないのではなく、シャレにならない手術が多くて忙殺されておりました….
ちょっと落ち着いてきたので、先月させて頂いた手術のなかからいくつかご紹介します。

患者さんは10歳10か月のホワイトペキニーズのオポちゃん♡
以前顔写真をブログで出させていただいたことがあるので見覚えのある方もいらっしゃるかもしれません。
もともと持病が多い子でアトピー、膀胱結石、薬剤アレルギー(ペニシリン系抗生剤と注射麻酔薬の一部にアナフィラキシーショックが出るタイプです)今年の春からは自己免疫性血小板減少症で治療がんばっていただいてようやく落ち着いてきたところだったのですが…..ある日の定期検診の時に飼い主のお姉さんの『なんかちょっと今日様子おかしいんよね』の一言で、詳しく調べてみたら….
なんと尿管に結石がつまって腫れ上がってました。しかも発熱(;一_一)

抗生剤治療で炎症と発熱はおさまったのですが、尿管の腫れはとれなかったので結石を手術で取り除いてあげないといけません。
看護も麻酔も治療も、万全のアレルギー対策を考えたうえでの手術になりました(>_<)

まずはエコー画像。左の画像に腎盂(腎臓から尿管につながるところ)が15㎜と右の画像に尿管が10.5㎜ほどに黒く拡張してみえています。正常であればどちらもエコー画像にはほぼ見えないものなのでかなり腫れています!

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エコーではここまでしか見えませんが、CTにするとぐっと詳しくお腹の中の様子を見ることができます!

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なんと尿管には3個もの結石がつまってました(>_<)
分かりやすいようにイラストに描いて、摘出した結石を添えて術後に飼い主さんに説明したときのものがこちら↓ 左腎臓・左尿管・膀胱を切開して結石を摘出しています。シャーレとイラストの上に置いてあるのが実際にオポちゃんから摘出した結石です。

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ここからは手術画像になります。
※注意※血が苦手な方は見ない方がいいかもです(>_<)

綿棒で指し示しているところが結石の詰まった尿管です。直径5ミリほどでしょうか。

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指で尿管を支えながら切開して結石を取り出していきます。親指と人差し指でつまんでいるところに薄黄色の結石があります。

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次は尿管をそのまま開いたまま左腎臓を切開して腎盂内の結石を摘出します。

CTでも結石は腎盂内にとどまっていて腎盂の拡張が著しかったので、今回は腎盂切開による結石摘出を行っています。

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開けたままにしていた尿管から細いカテーテル(管)を腎臓に向けて入れていって尿管・腎臓内に残った小さな結石を洗い流します。尿管が上の腎臓側にも下の膀胱側にも詰まっていないことを確認してから髪の毛よりも細い縫合糸で尿管を縫います。
下の画像で尿管を縫ってますが….糸、見づらいですね(;一_一)

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腎臓尿管縫合終了しました。(膀胱も切開して結石摘出してます)

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あとは鎮痛をしっかりして数日入院します。

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今回は恐れていたアレルギーやアナフィラキシーショックも出ず、免疫介在性血小板減少症も再発せず元気に退院していただけましたヽ(^o^)丿オポちゃんがんばったね!

フルフル

 

 

 

はじめまして!
4月からパルに入社しました獣医師の池田碧(いけだみどり)です。
3月に鹿児島大学の獣医学科を卒業しました。
出身が熊本なので、福岡に住むのは初めてです。自転車でうろうろしたり、お散歩で新しいお店や道を発見するのが好きなのでここに行っておいた方がいいよ!というのがありましたらぜひ教えていただければと思います!
入社して3ヶ月ですが、動物さん達や飼い主さんに少しでも力添えできるようにこれからも精一杯頑張っていきますのでよろしくお願いします。
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池田

皆さんはPEGチューブ(胃ろうチューブ)、またはPEG-J(経胃空腸チューブ)という言葉を聞かれたことがあるでしょうか?
わんちゃんやねこちゃんでは腎不全や口・食道・喉頭・胃腸などのがん闘病期に、食事が口から食べ辛い場合に、胃や腸へ直接食べ物を届けてあげるための栄養サポートとしてこれらのチューブを使うことがよくあります。

パルではMILA PEG(バンパー型)、ガストロボタン(バルーン型)、マッシュルームカテーテル、そして空腸チューブの4タイプを疾患に合わせて使い分けてます。
今回は胃に大きな疾患があった患者さんにPEG-Jを使うことになったので、胃へのチューブの刺激を避け、空腸に直接ごはんを通せるようにちょっと工夫してみました。

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大きいサイズのマッシュルームカテーテル(PEG チューブ)の中に細く長い空腸チューブを通しダブルカテーテルを製作してみました。
下の図は人間のPEGとPEG-Jです。今回設置したのは右の図のようなイメージでと思っていただけたらわかりやすいかもしれません。

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PEGチューブはお腹を手術で開けずに内視鏡で設置することが多いのですが、今回は胃の疾患の切除生検も兼ねていたので開腹下で行っています。

PEGやPEG-Jを設置した場合、体の左側、ちょうど胃のあたりでチューブを体の外に出して外からごはんをチューブに注入してあげるのですが、このチューブを装着したときは長く使うのが目標になるので、チューブをひっかいたりかんだり引っこ抜いてしまわないように防御するためにはエリザベスカラーではなくペグチューブ用のポケット付きお洋服を着て頂くことが多いです。

よくお勧めするのがオーダーメイドの犬の洋服屋さん みかんとリンゴのお店。サイズ測定して色柄選んで可愛いピッタリのペグチューブ服を作ってくださいます(ねこちゃんも対応してくださってます)
今回は以前ブログで紹介した飼い主さんから寄贈していただいた手作りPEGチューブ服がサイズがぴったりだったので、ちょっと手直しして使っていただきました。
チューブもダブルチューブで重くて長めなので、チューブ収納ポケットを100円均一の大きめのポーチを使ってカスタマイズしてます。
(ちなみに着用モデルはマネキンと柊です(;一_一)

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ポーチと服の間にチューブを通すトンネルを作ってます。

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フルフル

 

 

最近髪を40センチバッサリ切ってさっぱりしているフルサワですヽ(^o^)丿
飼い主さんたちからは『いったいどうしたの?』とビビられてますが、念願だったヘアドネーション(髪の寄付)のために切っただけですのでご安心を。切られた髪は小児がんなどで医療用かつらを必要とする子供たちのために使われる予定です★
せっかくなんでビフォーアフターの画像をヽ(^o^)丿

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さて本題に戻りますが、最近猫の良性乳腺腫瘍、線維上皮性過形成の患者さんを治療する機会があったのでご紹介します。

猫の乳腺腫瘍は犬とは大きく違ってその80%が悪性腫瘍というとてもおそろしいがんです。小さいしこりでも大変悪性度が強いものです。

今回紹介する乳腺の線維上皮性過形成は猫にしてはめずらしく良性の乳腺腫瘍になります。がしかし、良性とはとても呼びづらいくらいその見かけはとんでもなく派手です。
下の画像をみればお分かりになるかと思いますが…(>_<)

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約5㎝大のしこりが左右1,2,3乳腺すべてに発生して、さらに炎症感染を伴っているこわい状態です(>_<)
ですがこれは良性の線維上皮性過形成ですので、時間はかかりますが適切に治療すれば快癒します。

治療1か月後の画像が↓です。キレイになりました☆

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実はこの子、近医でしこりを針生検後、悪性の乳腺腫瘍と診断されていたのですが、セカンドオピニオンで当院へいらっしゃって良性の線維上皮性過形成と診断・治療したものです。
こういうまぎらわしい腫瘍があるということを知識として知っておくのは大切なことですね。

フルフル