獣医師日記

先月はお休みをいただいて大阪で開催されたがん学会に行ってきました(^。^)y-.。o○

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今回のメインシンポジウムは形質細胞腫。あまり聞きなれない名の腫瘍です。

性格もちょっととらえにくい腫瘍のひとつで、皮膚にひとつできただけでは外科手術で治るものなのですが、骨髄にできたものは多発性骨髄腫という悪性の挙動をとります。
もともとは血液の細胞のひとつ、リンパ球がいろいろな変化を遂げて最終形態になったものが形質細胞なので、形質細胞腫はリンパ腫の親戚のようなものかと思っていただいてもいいかもしれません。

今回も講師のひとりは病理の田邊先生♡
すごくわかりやすい講演でした。

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フルフル

眼瞼内反症は、まぶたが何らかの原因でくるっと目の方に内向きに巻いてしまう病気です。まつげやまぶたの被毛が眼に常に当たってしまうので、とても目に異物感を感じたり、充血、炎症、角膜潰瘍などを生じてしまうつらい眼の病気です。

今回の患者さんは、保護されて来られた狆ちゃん。
右下眼瞼内側に眼瞼内反があり、そのせいで生じた、肉眼でもはっきりわかる白い大きな角膜潰瘍があります。とても痛々しいです(>_<)

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内反はまぶたの炎症からなることも多いので、まずは炎症を抑える内科治療から入ったのですがやはり治らず、根治的治療とこれ以上の角膜損傷を避けるために眼瞼外反手術を行うことにしました。

※ちょっと怖い画像が出てきます!血が苦手な人はここから見ない方がいいかもです

剃毛直前の画像。眼と鼻の間の皮膚が盛り上がっているのがお分かりでしょうか?ここが内反している部位です。ここの毛がすべて角膜に当たってこすって炎症を起こしている状態でした。

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手術直前。
ピンセットでむにっとつまんでいるところが余分な下まぶたの皮膚です。ここを全部切除します。

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切除後。後は綺麗に縫い合わせます。

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傷が癒えるとこんな感じ。被毛からの刺激や損傷が無くなったので充血がほぼ無くなり、角膜もつるつるになってますヽ(^o^)丿
短頭種の魅力のひとつでもあるキラキラおめめが復活しました♡
今回は鼻ぺちゃの狆ちゃんでしたが、アレルギー体質であることが多い柴犬にも多く見かける病気です。
涙が多い、角膜炎によくなる方は逆まつげやドライアイなどの他にもこの眼瞼内反が原因である可能性があります。眼は普段からよく観察して、気になることがあれば主治医によく診てもらうことをおすすめします。

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フルフル

大寒から節分までの今時期は、一年で一番寒さが厳しい時期と言われています。
ルーツが関東甲信越だというのに、九州生まれ・育ちのまったく寒さに弱いフルサワにとっては、この時期はお休みの日はおうちにこもってばかりです(>_<)

そんな寒さ厳しい中、完★全★防★寒でパルに来てくださった子たちが!
検診でほぼ毎月お会いする猫のししまる君とくろさんです(^o^)/

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ダウンジャケットを着たしし君は肝臓、はんてんのくろさんは心臓の検診で来られているのですが、くろさんにはもう一つ大事な定期治療が。
それは….歯磨きです(^.^)/~~~

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ご自宅でもされているそうなのですが、心臓検診のたびに歯をごしごし磨かせてもらってます★指にガーゼを巻いて歯磨き粉で磨くのが彼のいつものスタイルです。
ちなみにフルサワはこの歯磨き粉のバニラミントフレーバーが大好きなのですが、今現在販売されてなくて残念です(ToT)猫ちゃんわんちゃんたちにはチキンフレーバーが好評なことが多いようですよ。

フルフル

何故にフルサワが整形外科の患者さん紹介を?と思われたかもいるかもしれませんが、実はこの子、以前もブログに出させていただいたマルチーズのはなちゃんです♡
先代のモモちゃんの時からの付き合いなので、今も引き続き担当医してますが、そろそろ避妊手術しなくちゃね~と毎月検診していたら、ちょっと膝に違和感が(>_<)
まだ1歳になってませんが急速に膝蓋骨内方脱臼が進行してしまい(しかも両側(ToT))院長にお願いして手術していただきました。

手術直後のはなちゃん♡入院中もかまって甘えんぼさんでした♡

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1週間検診の様子♡

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術後1か月の様子です♡もう膝の屈曲、伸展も十分にできるようになりました。
皮膚の薄いデリケートな子なので、膝をかんだりなめたりしないように皮膚保護服をきていただいてます。アトピーの子に使うお洋服ですが、術後の膝を気にする子にも使うことがありますヽ(^。^)ノ

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そういえば、先代のモモちゃんもこの場所でよく写真撮ってたなあ(ToT)/

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フルフル

明けましておめでとうございます。
新年早々、いきなりがんの子のお話です★
ナニ恐ろしいものを載せとんのじゃ(;一_一)とツッコミが入りそうですが、年末最後の診察でお会いしたときに、がんが取り除けていいお正月を迎えれそうですと飼い主さんと一緒に大喜びしたので今年初めての自分のブログに書かせて頂きました。

15歳近い高齢で、肛門周囲腺癌の手術を頑張っていただいた子です(^。^)y-.。o○

※血が苦手な方はここから先は見ないほうがいいかもです。

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お尻がぼこぼこして血まみれなのがお分かりでしょうか?
実はこの腫瘍、肛門の10時と2時方向にできたでっかい腫瘍が破裂して出血しているのです

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近寄ってみるとこんな感じ(>_<)
高齢なのでかかりつけ医で手術しない方向で、といわれてずっと治療されていたそうですが、常に部屋中血まみれ、おしり痛そうで何とかならないでしょうか?とセカンドオピニオンを求めて来院されました。
肛門周囲腺癌や腺腫は高齢の男の子(特に未去勢の)に多い疾患です。
残念ながら治療は外科手術(腺腫だけなら精巣摘出でもある程度効果があります)しかなく、内科治療にはほとんど反応してくれない疾患です。止まらない出血とジュクジュクはわんちゃんにとっては本当に不快なものでしょうし、腎臓や心肺機能が丈夫ならぜひとも外科治療ですっきりさせてあげたいところです。ちなみに今までに自分がこの癌で手術させて頂いた最高齢の子は19歳でした….

今回の場合は腫瘍のサイズがかなり大きく肛門括約筋に腫瘍が食い込んでる可能性もあったので、術後に傷がくっつきにくい可能性もありどうしようか悩みましたが、来院された時点でかなり貧血が進行していたのでもう待たない方がいいでしょうとの判断で手術させて頂くことになりました。

まず左の腫瘍

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次に右の腫瘍

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この左右ふたつが肛門周囲腺癌でした。もうひとつお尻の下に小さな腫瘍があったのですが、そちらは腺腫でした。

実はここからがまた大変だったのですが、とても傷の治りが悪い(>_<)

もともと肛門周りは便からの汚染菌が多く治癒が一筋縄ではいかないことも多いのですが、上手くいけば3日ほどで退院させたかったのですが、しっかり傷が落ち着くまでお母さんにお願いして預からせていただきました。
治癒過程はこんな感じ(いちばん状態が落ち着かないときの画像撮り損ねてます(;一_一)

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ここまで来たら一安心ですヽ(^o^)丿

心配していた術後の排便障害もなく、今は肝臓と甲状腺の治療の経過観察に来ていただいている状態です。飼い主さんも本人も、笑顔でお正月が迎えられて本当に良かったです♡

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フルフル