歯科治療例

乳歯遺残

1歳未満の小型犬でよく見かける歯のトラブルは、乳歯遺残です。
もうすでに永久歯が生えてきているのにまだ乳歯が残っている、という状態です。
通常、犬歯の乳歯と永久歯が同時に存在する期間は2週間だけですので、下の画像のようにずーっと乳歯が抜け残っているというのは異常事態です。


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またこの子のように、乳歯が抜けきらず、内側から萌出してきた永久歯が正常な位置まで移動しないと、上の歯茎に永久歯が当たって痛みや炎症を引き起こす事があります。
いったん伸びきってしまった歯は、歯科矯正をしないと正しい位置に戻る事ができませんので、乳歯が生え変わる時期(生後5〜7ヶ月頃)はマメに、できたら毎日歯の状態をチェックしてあげてください。
この子たちは経過観察していましたが、乳歯が抜けそうになかったので、飼い主さんと相談して乳歯抜歯したところ問題の無い噛み合わせに戻りました


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歯石除去・歯周病

中高年になってくるとだんだん歯石の付着が多くなって、歯茎が赤く腫れたり、悪臭がしたり、歯がグラグラになってくるようになります。
ほんとうは幼い頃から歯磨きトレーニングをして歯石がたまらないようにするのが一番良いのですが、わんちゃんにとって口を触られるのはとても嫌な事なので歯磨きをするのはとても大変な事です。


また、出来てしまった歯石や歯周病は治療しないと治りませんので、麻酔下で超音波スケーラーによる歯石除去、歯肉縁下歯石の除去、ポリッシング、炎症部への歯科用抗生剤塗布を行い、ツルツルの、歯石が再付着しにくい歯に磨き上げてあげる処置をよく行っています。
先程も申し上げた通り、わんちゃんにとって口を触られるのはとっても嫌な事なので、麻酔をかけて処置する事は、デンタルケア時の痛みやストレスを最小限に減らす事につながります。


無麻酔で行う人間の消化管内視鏡でも、オエッとする反射が強くて内視鏡を飲むのがつらい方は、鎮静剤や短期作用型全身麻酔を使う事がよくあるそうです。
もちろん歯石除去を行うような子は、ほとんどが中高年のわんちゃん、ねこちゃんですので、麻酔にはとても気を使っています!


この画像の、歯石除去を行ったわんちゃんは14歳7ヶ月齢です。


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歯石除去後です。
老齢なので歯の黄ばみがあり、真っ白にはなりませんが、口臭はほとんど無くなりました。
歯石を取って口臭が無くなったうれしさは飼い主さんがいちばん実感できると思います!
実はこの子は、私の実家の犬です。
両親が、歯が綺麗になった!臭くない!と、とても喜んでいました


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歯石除去後もきれいな歯を維持する為には、歯磨きが重要です。
わんちゃんに楽しく歯磨きをしてもらうためには、ほめる、無理じいしない、おいしい香りの歯磨き粉を使う、のが効果的です。
うちの子にはバニラミント味の犬猫用歯磨き粉を使っています。
味見してみるとほんのり甘く、アイスクリームのようないい香りがします
甘党でない子にはチキン味もありますよ。


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